祖父も父も髪が薄いんですが、
ハゲって遺伝するんでしょうか?
遺伝が薄毛に影響することはありますが、
必ずそうなるわけではありません。
実は、成人男性の3分の1は薄毛に悩まされていると言われています。
そして、
薄毛に悩む男性のの90%は
「AGA(エージーエー)」と呼ばれる
「男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia)」
が原因とされています。
AGAは、男性ホルモンの影響によって発症する脱毛症で、
遺伝が要因の1つとして考えられています。
AGAによる薄毛パターン
AGAによる薄毛の進行には様々なパターンがありますが、
頭頂部の周辺がO型に薄くなっていくパターンと
前頭部がM字型に薄くなっていくパターンが広く認知されています。
日本においては、頭頂部だけが薄くなっていくパターンが多く確認されています。
AGAのしくみ
髪の毛には生え変わりのヘアサイクルがあり、正常な状態だと3~5年程度かけて1周します。
成長期:約2~6年
(毛母細胞が活発に細胞分裂し、髪の毛が太く長く成長。)
↓
退行期:約2~3週間
(毛母細胞の活動が徐々に弱くなり、やがて退縮。)
↓
休止期:約3~4ヶ月
(髪の成長が止まる。
毛母細胞の活動が再開し、新しい毛が育ち始める。
その新しい毛に押し出されるように古い毛が抜けていく。)
AGAが発症すると、
髪の毛が伸びる「成長期」の期間が短くなって早々に髪の毛が抜けてしまい、
「休止期」の期間が長くなります。
休止期状態の髪の毛が増えていくにつれて、
薄毛の症状が悪化していきます。
「突然、髪が薄くなった!」
と感じるのは、髪の毛が抜ける過程に理由があります。
AGAが発症している髪の毛はハリやコシが失われ、うぶ毛のような頼りない毛に変わっていきます。
その「軟毛化」した状態で髪の毛が抜けていくので、
進行の過程で気づくのが難しく、
気が付いた時にはかなり薄毛が進行している状態だった、
ということになりがちです。
遺伝によるAGA発症確率
AGAの発症には、遺伝が大きく影響していると考えられています。
ただし、親族が薄毛だからといって必ず薄毛になるわけではありません。
実は、
男性の場合は母方の祖父母の影響、
女性の場合は父方の祖父母の影響
をそれぞれ受けやすいとされています。
つまり、
男性型脱毛症であるAGAは、母方の遺伝に関係しているということになります。
遺伝のメカニズムは、XやYといった染色体などの言葉で説明されるものですが、
細かいお話になってしまいますので、
ざっくりと結論を申しますと、
母方の祖父(母親の父)が薄毛であれば75%以上
の確率でAGAを発症すると言われています。
母方の親族に薄毛の方がいるからといって、必ずしもご自身が薄毛になるわけではありませんが、
両親の親族にそれぞれ薄毛の方がいらっしゃれば、
AGA発症の確率はさらに上がってしまい、
将来ハゲてしまう可能性が高いと考えられます。
後天的要因との見分け
「ハゲの家系だからしかたがない」
と思って、薄毛改善を諦めていませんか?
遺伝によるAGAであったとしても、
しかるべき処置をとれば薄毛の改善が可能ですが、
その前に本当に遺伝が原因なのかを探ってみても良いかもしれません。
遺伝による薄毛と勘違いされやすい要因には、
家族と同じ生活環境で過ごしていて、
食習慣や運動習慣、あるいは喫煙習慣が薄毛の家族と同じであると、
ハゲの遺伝は受け継いでいなくても、
後天的な原因によって薄毛になっているケースがございます。
もし、後天的な要因によって薄毛になっているのだとすれば、
日ごろの習慣や環境を変えるだけで薄毛の改善を行えるので、
深刻に悩まなくても済むかもしれません。
心当たりのある方は、
1度生活スタイルを見直してみると良いでしょう。
薄毛でも良いことがある?
薄毛になると「この世の終わりだっ」というぐらい悩んでしまう方もおられます。
そのような方にとって気休めにすらならないかもしれませんが、
薄毛でも自信を持てる考え方がございます。
薄毛に関係している遺伝子は、知性や運動を司る大脳、筋肉や骨格を成長させる作用も有しており、薄毛の兆候がある人には、たくましい肉体と優れた知能が備わっている傾向が強いと言われています。
薄毛の有名人を思い浮かべてみると・・確かに!
って思いますよね(笑)
もしかすると、薄毛に悩んでいるあなたは、
将来、偉大な成功を収めるかもしれませんね。
ご家族に薄毛の方がいたら、
毛髪変化に注意しておく方が良いでしょう。
薄毛になる可能性が高いことが分かれば、
事前に対策を行えそうです。